成果に繋がるマーケティングツール選定ガイド：目的別おすすめツール＆導入事例を紹介

2024年5月31日2024年6月4日

「マーケティング業務を効率化したいけど、どんなツールを使えば良いか分からない…」

そんな悩みをお持ちのあなたへ。

膨大な量のデータ分析、WebサイトやSNSの運用、顧客管理など、マーケティング業務は多岐に渡り、そのすべてを人力で行うのは時間的にも労力的にも限界があります。

しかし、いざ「マーケティングツールを導入しよう！」と思っても、種類が多く、専門用語も飛び交っていて、どこから手をつければいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか？

そこで、本記事では、マーケティング業務を効率化し、成果を最大限に引き出すためのツール選定について、具体的なツール名や導入事例を交えながら詳しく解説していきます。

ツールの選定方法だけでなく、具体的な設定方法や活用方法、運用ノウハウまで網羅することで、実際にツールを導入して成果を上げるイメージを持てるように解説していきます。

マーケティングツールの種類と選び方
目的別おすすめマーケティングツール：機能・価格・選び方のポイントを紹介
マーケティングツール導入の成功事例：具体的な成果と導入プロセスを解説
マーケティングツール導入を成功させるためのポイント

本記事を読めば、あなたのマーケティング課題を解決に導く最適なツールが見つかるはずです。ぜひ最後まで読んで、今後のマーケティング戦略にお役立てください。

1. マーケティングツールの種類と選び方

まず、マーケティングツールと一言で言っても、その種類は多岐に渡ります。そのため、闇雲にツールを導入するのではなく、自社のマーケティング課題や目標を明確にした上で、最適なツールを選択することが重要です。

ここでは、代表的なマーケティングツールの種類を7つのカテゴリーに分類し、それぞれのツールの概要や機能、選び方のポイントを詳しく解説していきます。

加えて、各ツールでできることや、具体的な操作画面の例なども交えながら解説することで、より深く理解できるように解説していきます。

1-1. Webサイト分析ツール

Webサイト分析ツールは、Webサイトへのアクセス状況を分析するためのツールです。アクセス数、ページビュー数、直帰率、滞在時間、ユーザー属性など、様々なデータを取得・分析することができます。

Webサイト分析ツールでできること

Webサイトへのアクセス状況を把握する
- どのくらいの人がWebサイトを訪れているのか
- どのページがどれくらい見られているのか
- 訪問者はどこから来ているのか
ユーザーのWebサイト内行動を分析する
- ユーザーはどのようにWebサイト内を回遊しているのか
- どのページで離脱しているのか
- コンバージョンに至るまでのプロセスを分析する
マーケティング施策の効果を測定する
- 広告やキャンペーンの効果はどれくらいあったのか
- SEO対策の効果が出ているのか

Webサイト分析ツールを選ぶポイント

分析できるデータの種類：ツールによって取得・分析できるデータは異なります。自社の分析ニーズに合わせて必要なデータを取得できるツールを選びましょう。
レポート機能：データの可視化機能も重要な選定ポイントです。グラフや表を用いて、視覚的に分かりやすく分析結果を把握できるツールを選びましょう。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なWebサイト分析ツール】

Google Analytics（グーグルアナリティクス）：無料で利用できるアクセス解析ツールとして、世界中の多くのWebサイトで導入されています。基本的なアクセス状況の分析から、ユーザーの行動分析、目標達成プロセスの分析など、多岐にわたる分析が可能です。
- メリット
  - 無料で利用できる
  - 多機能
  - グーグルのサービスとの連携が容易
- デメリット
  - データ量が多い場合、処理速度が遅くなることがある
  - カスタマイズに専門知識が必要な場合がある
Adobe Analytics（アドビアナリティクス）：多様なデータソースを統合し、顧客行動を深く分析できる有料ツールです。高度な分析機能やレポート機能が充実しており、大規模なWebサイトやECサイトの分析に最適です。
- メリット
  - 高度な分析機能
  - 多様なデータソースとの連携
  - カスタマイズ性が高い
- デメリット
  - 有料
  - 導入・運用に専門知識が必要
SimilarWeb（シミラーウェブ）：競合サイトを含む、あらゆるWebサイトのアクセス状況を分析できるツールです。競合サイト分析や市場調査などに役立ちます。
- メリット
  - 競合サイト分析が可能
  - 市場調査に役立つ
  - 操作が簡単
- デメリット
  - 分析できるデータは限定的
  - 無料プランでは利用できる機能が限られる

1-2. SEO対策ツール

SEO対策ツールは、Webサイトを検索エンジンで上位表示させるための対策を支援するツールです。キーワード調査、競合サイト分析、WebサイトのSEO診断など、様々な機能があります。

SEO対策ツールでできること

キーワード調査
- どのようなキーワードで検索されているのかを調査する
- 検索ボリュームや競合性を分析する
- SEOに効果的なキーワードを選定する
競合サイト分析
- 競合サイトがどのようなSEO対策を行っているのかを分析する
- 被リンクを獲得しているサイトを調査する
- コンテンツの内容や構成を分析する
WebサイトのSEO診断
- WebサイトのSEO上の問題点を診断する
- 改善策を提案する

SEO対策ツールを選ぶポイント

キーワード調査機能：SEO対策において、キーワード調査は非常に重要です。関連キーワードの検索ボリュームや競合状況などを分析できるツールを選びましょう。
競合サイト分析機能：競合サイトのSEO対策状況を分析することで、自社サイトの改善点を見つけることができます。競合サイトのアクセス状況や被リンク状況などを分析できるツールを選びましょう。
サイト診断機能：WebサイトのSEO上の問題点を自動で診断してくれる機能は、改善策を効率的に見つける上で役立ちます。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なSEO対策ツール】

Google Search Console（グーグルサーチコンソール）：Googleが無料で提供するSEO対策ツールです。自社サイトの検索キーワードの分析や、Webサイトのクロール状況、インデックス状況の確認などが行えます。
- メリット
  - 無料で利用できる
  - Google検索に関するデータを取得できる
  - Webサイトの技術的な問題点を発見できる
- デメリット
  - キーワード調査や競合サイト分析機能は限定的
  - データの反映に時間がかかる場合がある
SEMrush（セムラッシュ）：キーワード調査、競合サイト分析、SEO診断など、SEO対策に必要な機能が網羅された有料ツールです。SEO対策だけでなく、広告運用やコンテンツマーケティングにも活用できます。
- メリット
  - SEO対策に必要な機能が網羅されている
  - 多機能
  - データが豊富
- デメリット
  - 有料
  - 全ての機能を使いこなすには学習が必要
Moz Pro（モズプロ）：SEO対策に必要な機能を網羅したオールインワンツールです。キーワード調査、ランクトラッキング、サイトクローラー、被リンク分析など、様々な機能が利用できます。
- メリット
  - SEO対策に必要な機能が網羅されている
  - 多機能
  - レポート機能が充実している
- デメリット
  - 有料
  - 全ての機能を使いこなすには学習が必要

1-3. 広告運用ツール

広告運用ツールは、Web広告の運用を効率化するためのツールです。広告配信設定、予算管理、効果測定など、様々な機能があります。

広告運用ツールでできること

広告配信設定
- ターゲット、地域、時間帯などを指定して、広告を配信する
- キーワードを設定して、検索連動型広告を配信する
- バナー広告をデザインする
予算管理
- 広告費用を設定する
- 広告費用対効果を測定する
効果測定
- 広告のクリック率、コンバージョン率などを測定する
- 広告の効果を分析する

広告運用ツールを選ぶポイント

対応プラットフォーム：Google 広告、Yahoo!広告、Facebook広告など、様々な広告プラットフォームに対応しているツールがあります。自社の広告配信戦略に合わせて、必要なプラットフォームに対応しているツールを選びましょう。
自動化機能：広告配信の入札や予算調整などを自動化してくれる機能は、運用効率を大幅に向上させてくれます。
効果測定機能：広告の効果を正確に測定できる機能は、費用対効果の高い広告運用を行う上で欠かせません。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的な広告運用ツール】

Google 広告：Googleが提供する広告配信プラットフォームです。Google検索やYouTube、提携サイトなどに広告を掲載できます。キーワードターゲティングや地域ターゲティングなど、様々なターゲティング設定が可能です。
- メリット
  - Google検索など、多くのユーザーにリーチできる
  - ターゲティング設定が豊富
  - 効果測定がしやすい
- デメリット
  - 広告費用が高額になる場合がある
  - 競合が多い
Yahoo!広告：Yahoo! JAPANが提供する広告配信プラットフォームです。Yahoo!検索や提携サイトなどに広告を掲載できます。Google 広告と同様に、詳細なターゲティング設定が可能です。
- メリット
  - Yahoo!検索など、多くのユーザーにリーチできる
  - ターゲティング設定が豊富
  - 効果測定がしやすい
- デメリット
  - 広告費用が高額になる場合がある
  - 競合が多い
Facebook 広告：Facebookが提供する広告配信プラットフォームです。FacebookやInstagramのフィードなどに広告を掲載できます。詳細なユーザー属性に基づいたターゲティングが可能です。
- メリット
  - Facebookユーザーに対して、詳細なターゲティングが可能
  - 広告費用が比較的安価
  - エンゲージメントを獲得しやすい
- デメリット
  - 広告が表示される範囲がFacebookに限られる
  - 広告がユーザーに敬遠される可能性がある

1-4. SNSマーケティングツール

SNSマーケティングツールは、SNSでの情報発信や顧客とのコミュニケーションを効率化するためのツールです。予約投稿、効果測定、競合分析など、様々な機能があります。

SNSマーケティングツールでできること

投稿管理
- 複数のSNSアカウントをまとめて管理する
- 投稿文を作成する
- 画像や動画を投稿する
予約投稿
- 投稿日時を指定して、自動で投稿する
効果測定
- 投稿のリーチ数、エンゲージメント数、クリック数などを測定する
競合分析
- 競合アカウントのフォロワー数、エンゲージメント数、投稿内容などを分析する

SNSマーケティングツールを選ぶポイント

対応SNS：Facebook、Twitter、Instagramなど、様々なSNSに対応しているツールがあります。自社が運用しているSNSに合わせて、必要なプラットフォームに対応しているツールを選びましょう。
予約投稿機能：投稿の予約機能は、SNS運用を効率化する上で欠かせません。複数のSNSアカウントに同時投稿できる機能があるとさらに便利です。
効果測定機能：フォロワー数やエンゲージメント数など、SNSの運用状況を分析できる機能は、改善策を見つける上で役立ちます。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なSNSマーケティングツール】

Buffer（バッファー）：複数のSNSアカウントに予約投稿できるツールです。投稿時間の最適化や、パフォーマンス分析機能も備わっています。
- メリット
  - 無料プランがある
  - 操作が簡単
  - 投稿時間の最適化機能がある
- デメリット
  - 無料プランでは利用できる機能が限られる
  - 分析機能は限定的
Hootsuite（フートスイート）：SNSアカウントの管理、投稿、分析などを一元管理できるツールです。チームでの運用に便利な機能も充実しています。
- メリット
  - 多機能
  - チームでの運用に便利
  - 分析機能が充実している
- デメリット
  - 有料
  - 全ての機能を使いこなすには学習が必要
SproutSocial（スプラウトソーシャル）：SNSの運用に必要な機能を網羅したオールインワンツールです。予約投稿、効果測定、競合分析、顧客管理など、様々な機能が利用できます。
- メリット
  - 多機能
  - チームでの運用に便利
  - 分析機能が充実している
- デメリット
  - 有料
  - 全ての機能を使いこなすには学習が必要

1-5. メールマーケティングツール

メールマーケティングツールは、顧客との関係構築を目的としたメール配信を効率化するツールです。メルマガ配信、ステップメール配信、効果測定など、様々な機能があります。

メールマーケティングツールでできること

メールリスト管理
- 顧客のメールアドレスを管理する
- セグメント分けして、ターゲットを絞ったメール配信を行う
メール配信
- HTMLメールを作成する
- テキストメールを作成する
- ステップメールを配信する
効果測定
- メール開封率、クリック率、コンバージョン率などを測定する
- 効果的なメール配信方法を分析する

メールマーケティングツールを選ぶポイント

配信リスト管理機能：顧客情報を管理し、セグメント分けしてメール配信できる機能があると、より効果的なメールマーケティングが可能です。
テンプレート機能：メルマガのデザインテンプレートが豊富に用意されていると、簡単に魅力的なメールを作成できます。
効果測定機能：開封率、クリック率、コンバージョン率など、メール配信の効果を測定できる機能は、改善策を見つける上で重要です。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なメールマーケティングツール】

Mailchimp（メールチンプ）：メルマガ配信、ステップメール配信、効果測定など、メールマーケティングに必要な機能を網羅したツールです。無料プランもあります。
- メリット
  - 無料プランがある
  - 操作が簡単
  - テンプレートが豊富
- デメリット
  - 日本語対応が不十分な部分がある
  - カスタマイズに制限がある
SendGrid（センドグリッド）：高精度なメール配信システムを備えたツールです。大量配信や、メールの到達率を高めたい場合に最適です。
- メリット
  - 配信到達率が高い
  - 大量配信に強い
  - セキュリティ対策が万全
- デメリット
  - 有料
  - 導入・運用に専門知識が必要な場合がある
Benchmark Email（ベンチマークメール）：初心者でも使いやすいシンプルな操作画面が特徴のツールです。豊富なテンプレートが用意されているため、簡単に魅力的なメールを作成できます。
- メリット
  - 操作が簡単
  - テンプレートが豊富
  - サポートが充実している
- デメリット
  - 無料プランでは利用できる機能が限られる
  - カスタマイズに制限がある

1-6. CRM（顧客関係管理）ツール

CRMツールは、顧客情報の一元管理、営業活動の効率化、顧客との関係構築などを目的としたツールです。顧客データベース、営業支援、マーケティングオートメーションなど、様々な機能があります。

CRMツールでできること

顧客情報の一元管理
- 顧客情報（氏名、連絡先、取引履歴など）を一元管理する
- 顧客セグメントを作成し、属性や行動履歴に基づいた分析を行う
営業活動の効率化
- 営業担当者間の情報共有を促進する
- 営業プロセスを可視化し、ボトルネックを特定する
- 営業活動の進捗状況を管理する
顧客満足度の向上
- 顧客とのコミュニケーション履歴を一元管理し、顧客対応の質を向上させる
- 顧客のニーズを把握し、最適な提案を行う
- 顧客との長期的な関係を構築する

【CRMツールの操作画面例】

例えば、Salesforceでは、以下のように顧客情報や取引履歴を管理することができます。

（Salesforceの顧客管理画面のイメージ画像）

CRMツールを選ぶポイント

顧客情報管理機能：顧客情報の一元管理、セグメント分け、行動履歴の追跡など、顧客理解を深めるための機能が充実しているツールを選びましょう。
営業支援機能：営業活動の進捗管理、案件管理、見積書・請求書作成など、営業活動を効率化する機能があると便利です。
マーケティングオートメーション機能：メール配信、スコアリング、Web行動に基づいたシナリオ配信など、マーケティングオートメーション機能が搭載されていると、より効果的なマーケティング活動が可能になります。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なCRMツール】

Salesforce（セールスフォース）：顧客情報管理、営業支援、マーケティングオートメーションなど、様々な機能を備えたクラウド型のCRMツールです。世界シェアNo.1のCRMツールとしても知られています。
- メリット
  - 多機能
  - カスタマイズ性が高い
  - 大量データの処理に強い
- デメリット
  - 有料
  - 導入・運用に専門知識が必要な場合がある
Microsoft Dynamics 365（マイクロソフトダイナミクス 365）：Microsoftが提供するクラウド型のCRMツールです。Salesforceと比べて、導入コストを抑えられる点が魅力です。
- メリット
  - Salesforceと比べて安価
  - Microsoft製品との連携が容易
  - 操作が比較的簡単
- デメリット
  - 機能がSalesforceに比べて少ない
  - カスタマイズ性に欠ける
Zoho CRM（ゾーホ CRM）：中小企業向けCRMツールとして人気があります。シンプルな操作画面で、初心者でも使いやすい点が魅力です。
- メリット
  - 無料プランがある
  - 操作が簡単
  - 中小企業向けの機能が充実している
- デメリット
  - 無料プランでは利用できる機能が限られる
  - カスタマイズ性に欠ける

1-7. MA（マーケティングオートメーション）ツール

MAツールは、マーケティング活動の自動化を目的としたツールです。リードナーチャリング、メールマーケティング、スコアリングなど、様々な機能があります。

MAツールでできること

リードナーチャリング
- Webサイト訪問者の行動履歴に基づいて、最適なタイミングで最適な情報を自動配信する
- メール配信、Webサイト上でのポップアップ表示、コンテンツダウンロードなどを自動化する
リードスコアリング
- 顧客の行動履歴や属性に基づいて、見込み度の高さをスコアリングする
マーケティング活動の効果測定
- リード獲得数、リードナーチャリングの進捗状況、マーケティングROIなどを測定する

【MAツールの操作画面例】

例えば、Pardotでは、以下のように顧客のWebサイト閲覧履歴に基づいて、自動でメール配信を行うシナリオを設定することができます。

（Pardotのシナリオ設定画面のイメージ画像）

MAツールを選ぶポイント

リードナーチャリング機能：Webサイト訪問者の行動履歴に基づいて、最適なタイミングで最適な情報を自動配信する機能は、リード育成を効率化する上で重要です。
スコアリング機能：顧客の行動や属性に基づいて、見込み度の高さをスコアリングする機能は、営業活動の優先順位付けに役立ちます。
分析機能：マーケティング活動の効果を測定し、改善点を見つけるための分析機能が充実しているツールを選びましょう。
費用：無料ツールから有料ツールまで、様々な価格帯のツールがあります。必要な機能と予算を考慮して、最適なツールを選びましょう。

【代表的なMAツール】

Pardot（パードット）：Salesforceが提供するBtoB向けMAツールです。リードナーチャリング、メールマーケティング、スコアリングなど、多彩な機能を搭載しています。
- メリット
  - 多機能
  - Salesforceとの連携が容易
  - 大量データの処理に強い
- デメリット
  - 有料
  - 導入・運用に専門知識が必要な場合がある
Marketo Engage（マルケトエンゲージ）：Adobeが提供するBtoB向けMAツールです。リード管理、メールマーケティング、マーケティングオートメーションなど、マーケティング活動を包括的に支援します。
- メリット
  - 多機能
  - Adobe製品との連携が容易
  - カスタマイズ性が高い
- デメリット
  - 有料
  - 導入・運用に専門知識が必要な場合がある
HubSpot（ハブスポット）：インバウンドマーケティングに強みを持つMAツールです。Webサイト作成、SEO対策、ブログ運用、SNSマーケティングなど、様々な機能が利用できます。
- メリット
  - インバウンドマーケティングに強い
  - 多機能
  - 無料プランがある
- デメリット
  - 無料プランでは利用できる機能が限られる
  - カスタマイズ性に欠ける

1-8. 【重要】費用対効果を意識したツール選定を

数あるツールの中から、自社に最適なものを選ぶのは簡単なことではありません。そこで、以下の4つのステップを踏まえてツール選定を進めていきましょう。

ステップ1：現状分析と課題の明確化

まずは、現状のマーケティング活動における課題や改善点を洗い出し、どのような成果を期待するのかを明確化します。

例えば、

Webサイトへのアクセス数が少ない
資料請求に繋がるリードが少ない
メルマガの開封率が低い
営業活動が非効率

など、具体的な課題を洗い出すようにしましょう。

ステップ2：必要な機能の洗い出し

明確になった課題や目標を達成するために、どのような機能を持ったツールが必要なのかをリストアップします。

例えば、

Webサイトへのアクセス数を増やしたい → SEO対策ツール
資料請求に繋がるリードを増やしたい → MAツール
メルマガの開封率を上げたい → メールマーケティングツール
営業活動を効率化したい → CRMツール

など、課題と解決したい内容を紐づけて、必要な機能を明確にしましょう。

ステップ3：予算設定

ツール導入にかけられる予算を決めましょう。無料ツールや低価格帯のツールも多数ありますが、機能が限定的である場合もあります。

予算が限られている場合は、

まずは無料ツールから試してみる
必要最低限の機能が備わったプランから始める
将来的なアップグレードを視野に入れておく

などの方法を検討してみましょう。

ステップ4：ツール比較と選定

各ツールの機能、価格、使いやすさなどを比較し、最適なツールを選定します。無料体験やデモ版を提供しているツールも多いので、実際に試してみることをおすすめします。

ツール比較サイトやITreviewなどのレビューサイトを活用するのも良いでしょう。

ツール選定において、もう一つ重要なポイントは費用対効果です。高機能なツールを導入しても、使いこなせなかったり、期待する効果が得られなかったりしては意味がありません。

まずは無料ツールや低価格帯のツールから試してみて、必要に応じて機能が充実した有料版にアップグレードしていく方法も有効です。

2. 目的別おすすめマーケティングツール：機能・価格・選び方のポイントを紹介

前の章では、マーケティングツールを7つのカテゴリーに分類し、それぞれの特徴や選び方のポイントを解説しました。

しかし、「具体的に自社の課題に対してどんなツールを検討すれば良いのかわからない」という方もいるのではないでしょうか？

そこで、この章では、よくあるマーケティングの目的別に、おすすめのツールを3つずつご紹介していきます。

各ツールの詳細な機能や料金プラン、無料トライアルの有無などもまとめたので、ツール選定の際にぜひ参考にしてみてください。

2-1. Webサイトへのアクセス状況を詳細に分析し、改善につなげたい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Google Analytics	無料で利用できるアクセス解析ツール。基本的なアクセス状況の分析から、ユーザーの行動分析、目標達成プロセスの分析など、多岐にわたる分析が可能。	無料	あり
Adobe Analytics	多様なデータソースを統合し、顧客行動を深く分析できる。高度な分析機能やレポート機能が充実しており、大規模なWebサイトやECサイトの分析に最適。	要問い合わせ	あり
SimilarWeb	競合サイトを含む、あらゆるWebサイトのアクセス状況を分析できる。競合のマーケティング戦略や業界トレンドを把握するのに役立つ。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$199～	あり

2-2. 検索エンジンで上位表示を目指し、Webサイトへのアクセス数を増やしたい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Google Search Console	Googleが無料で提供するSEO対策ツール。自社サイトの検索キーワードの分析や、Webサイトのクロール状況、インデックス状況の確認などが行える。	無料	なし
SEMrush	キーワード調査、競合サイト分析、SEO診断など、SEO対策に必要な機能が網羅されたオールインワンツール。SEO対策だけでなく、広告運用やコンテンツマーケティングにも活用できる。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$119.95～	あり
Moz Pro	キーワード調査、ランクトラッキング、サイトクローラー、被リンク分析など、SEO対策に必要な機能を網羅したオールインワンツール。初心者から上級者まで、幅広いユーザーにおすすめ。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$99～	あり

2-3. ターゲティングを駆使したWeb広告運用で、効率的に顧客獲得を目指したい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Google 広告	Google検索やYouTube、提携サイトなどに広告を掲載できる。キーワードターゲティングや地域ターゲティングなど、様々なターゲティング設定が可能。	広告費用のみ。広告費用はクリック数やクリック単価などによって変動する。	なし
Yahoo!広告	Yahoo!検索や提携サイトなどに広告を掲載できる。Google 広告と同様に、詳細なターゲティング設定が可能。	広告費用のみ。広告費用はクリック数やクリック単価などによって変動する。	なし
Facebook 広告	FacebookやInstagramのフィードなどに広告を掲載できる。詳細なユーザー属性に基づいたターゲティングが可能。	広告費用のみ。広告費用はクリック数やクリック単価、インプレッション数などによって変動する。	なし

2-4. 複数SNSの運用を効率化し、効果的に情報発信したい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Buffer	複数のSNSアカウントに予約投稿できる。投稿時間の最適化や、パフォーマンス分析機能も備わっている。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$15～	あり
Hootsuite	SNSアカウントの管理、投稿、分析などを一元管理できる。チームでの運用に便利な機能も充実している。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$99～	あり
SproutSocial	SNSの運用に必要な機能を網羅したオールインワンツール。予約投稿、効果測定、競合分析、顧客管理など、様々な機能が利用できる。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$249～	あり

2-5. 魅力的なメルマガを配信し、顧客とのエンゲージメントを高めたい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Mailchimp	メルマガ配信、ステップメール配信、効果測定など、メールマーケティングに必要な機能を網羅。初心者にも使いやすい。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$13～	あり
SendGrid	高精度なメール配信システムを備えている。大量配信や、メールの到達率を高めたい場合に最適。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$19.95～	あり
Benchmark Email	初心者でも使いやすいシンプルな操作画面が特徴。豊富なテンプレートが用意されているため、簡単に魅力的なメールを作成できる。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$13.99～	あり

2-6. 顧客情報を一元管理し、顧客との長期的な関係を構築したい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Salesforce	顧客情報管理、営業支援、マーケティングオートメーションなど、様々な機能を備えたクラウド型のCRMツール。世界シェアNo.1としても知られる。	月額$25～	あり
Microsoft Dynamics 365	Microsoftが提供するクラウド型のCRMツール。Salesforceと比べて、導入コストを抑えられる。	月額$40～	あり
Zoho CRM	中小企業向けCRMツールとして人気。シンプルな操作画面で、初心者でも使いやすい。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$14～	あり

2-7. マーケティング活動を自動化し、業務効率を大幅に向上させたい

スクロールできます

ツール名	特徴	料金プラン	無料トライアル
Pardot	Salesforceが提供するBtoB向けMAツール。リードナーチャリング、メールマーケティング、スコアリングなど、多彩な機能を搭載。	要問い合わせ	あり
Marketo Engage	Adobeが提供するBtoB向けMAツール。リード管理、メールマーケティング、マーケティングオートメーションなど、マーケティング活動を包括的に支援。	要問い合わせ	あり
HubSpot	インバウンドマーケティングに強みを持つMAツール。Webサイト作成、SEO対策、ブログ運用、SNSマーケティングなど、様々な機能が利用できる。	無料プラン、有料プランあり。有料プランは月額$450～	あり

3. マーケティングツール導入の成功事例：具体的な成果と導入プロセスを解説

「マーケティングツールの種類や特徴はわかったけれど、実際に導入してどんな成果が得られるの？」

そう思われる方もいるのではないでしょうか。

そこで、この章では、マーケティングツールを導入して成功した企業の事例を2つご紹介します。

具体的な導入プロセスや成果、成功のポイントなどをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

3-1. 事例1：株式会社〇〇（アパレルECサイト運営）

課題

Webサイトへのアクセス数は増加傾向にあるものの、購入率が低迷しており、売上が伸び悩んでいた。
特に、新規顧客の獲得に苦戦しており、競合サイトとの差別化が課題となっていた。

対策

Google Analyticsを導入し、アクセス状況を分析
- Google AnalyticsをWebサイトに導入し、アクセス状況やユーザー行動を分析しました。
- 具体的には、以下の指標に着目しました。
  - アクセス数: Webサイトへの訪問者数がどれくらいいるのか
  - 直帰率: Webサイトを訪れたユーザーが、1ページだけを見て離脱してしまう割合
  - ページ/セッション: 1回の訪問で、ユーザーが何ページ閲覧しているのか
  - 平均セッション時間: 1回の訪問で、ユーザーがどれくらい滞在しているのか
  - コンバージョン率: 商品購入や会員登録など、目標とする行動を達成したユーザーの割合
  - 各ページの閲覧時間: 各ページで、ユーザーがどれくらい滞在しているのか
  - 離脱率: 各ページから、どれくらいのユーザーが離脱しているのか
ボトルネックを特定
- Google Analyticsで分析した結果、以下の点が明らかになりました。
  - 商品ページのアクセス数は多い
  - 商品ページの直帰率と離脱率が高い
  - 商品ページの閲覧時間は比較的長い
- これらのデータから、ユーザーは商品には興味を持っているものの、購入に至るまでのプロセスで何らかの障壁を感じて離脱している可能性が高いと推測できました。
改善策を検討・実施
- Google Analyticsの分析結果に基づき、以下の改善策を検討・実施しました。
  - 商品画像の充実:
    - 従来は商品画像が1点のみでしたが、複数枚の商品画像を掲載するように変更しました。
    - また、着用イメージがしやすいように、モデルが着用している写真も追加しました。
  - 商品説明文の改善:
    - 従来は簡素な商品説明文でしたが、商品のサイズ感や素材感、着用シーンなどが具体的にイメージできるような詳細
  - 商品レビュー・評価機能の導入:
    - 他のユーザーのレビューや評価を閲覧できるようにすることで、購入を検討しているユーザーの背中を押す効果を狙いました。
  - チャットサポート機能の導入:
    - 商品に関する質問をリアルタイムで解決できるチャットサポート機能を導入することで、ユーザーの不安や疑問を解消し、購入を促進することを目指しました。
効果検証:
- 改善策を実施後、Google Analyticsを用いて効果を検証しました。
- 具体的には、改善策実施前と比較して、以下の指標がどのように変化したかを分析しました。
  - 直帰率
  - 離脱率
  - コンバージョン率
  - 平均セッション時間
  - 各ページの閲覧時間

結果

購入率が150%向上：商品ページの改善により、顧客の購買意欲が高まり、購入率が大幅に向上しました。
新規顧客獲得数が120%増加：商品ページの魅力度が向上したことで、検索エンジンからの流入が増加し、新規顧客の獲得にも繋がりました。

成功のポイント

課題を明確化し、データに基づいた改善策を実施したこと：闇雲に改善策を実施するのではなく、アクセス解析ツールで現状を分析し、課題を明確にした上で改善策を実施したことが成功に繋がりました。
顧客視点に立った改善を心がけたこと：売上アップを目的とするのではなく、「顧客が何を求めているのか」「顧客にとって何が分かりやすいか」という視点に立った改善を心がけたことが、顧客満足度向上に繋がり、結果的に売上アップに繋がりました。

3-2. 事例2：株式会社△△（BtoB SaaS企業）

課題

営業担当者がテレアポや飛び込み営業に頼った営業スタイルを変えられず、非効率な営業活動が続いていた。
リード獲得数が伸び悩み、受注に繋がる見込み顧客の獲得が課題となっていた。
営業活動の可視化ができておらず、ボトルネックの特定や改善活動が難航していた。

対策

MAツール「Pardot」を導入し、マーケティングと営業の連携を強化
- 従来は、マーケティング部門が獲得したリード情報を、質にかかわらず一律に営業部門に渡していました。
- しかし、「Pardot」を導入することで、リードの行動履歴に基づいてスコアリングを行い、見込みの高いリードのみを営業部門に渡すように変更しました。
<具体的な「Pardot」の設定内容>
- スコアリングルールの設定:
  - リードの属性（会社規模、業界、役職など）に点数を付与する。
  - リードのWebサイト上の行動（特定ページの閲覧、資料ダウンロード、お問い合わせなど）に点数を付与する。
- リードナーチャリング:
  - リードのスコアに応じて、自動的にメールを配信する。
  - 例えば、「資料ダウンロード」という行動に対して、関連性の高いコンテンツを自動配信する。
- 営業部門へのリード受け渡し:
  - スコアが一定の基準を超えたリードのみを、営業部門に自動で受け渡すように設定する。
営業担当者への教育:
- MAツール導入と同時に、営業担当者に対して、以下のような内容の教育を実施しました。
  - MAツールの基本的な使い方
  - スコアリングの仕組みと活用方法
  - リードナーチャリングの内容
- これにより、営業担当者は、MAツールを活用して、より効率的かつ効果的に営業活動を行えるようになりました。

結果

リード獲得数が200%増加：Webサイトからの資料請求や問い合わせが増加し、リード獲得数が大幅に増加しました。
営業成約率が50%向上：営業担当者は見込み度の高い顧客に絞って営業活動を行えるようになったため、成約率が大幅に向上しました。
営業活動の効率化：MAツール導入により、営業担当者は事務作業を削減でき、顧客とのコミュニケーションや提案活動に集中できるようになりました。

成功のポイント

ツール導入の目的を明確化し、全社的に導入を推進したこと：MAツール導入の目的を「営業活動の効率化」と明確にし、営業部門だけでなく、マーケティング部門や経営層も巻き込んで導入を推進したことで、スムーズな導入と運用を実現できました。
ツール導入後もPDCAサイクルを回し、継続的に改善を続けたこと：ツールを導入しただけで満足するのではなく、運用状況を定期的に見直し、改善点を identified し、機能追加や運用方法の見直しなどを実施することで、最大限の効果を発揮できるようになりました。

4. マーケティングツール導入を成功させるためのポイント

ここまで、マーケティングツールの種類や選び方、導入事例などを紹介してきましたが、「いざ導入するとなると、どんな点に注意すれば良いのか不安…」と感じられる方もいるかもしれません。

そこで、この章では、マーケティングツール導入を成功させるためのポイントを3つご紹介します。

これらのポイントを踏まえることで、ツール導入による失敗のリスクを最小限に抑え、最大限の効果を引き出すことができます。

4-1. 目的を明確にし、KPIを設定する

ツール導入を成功させるためには、「何のためにツールを導入するのか」という目的を明確にすることが非常に重要です。

目的が曖昧なままツールを導入してしまうと、

必要な機能が備わっていないツールを選んでしまう
ツールを十分に活用できないまま、解約してしまう
効果測定が適切に行えず、PDCAサイクルを回せない

といった事態に陥りかねません。

そのため、ツール導入前に、

どのような課題を解決したいのか
ツール導入によって、どのような状態を目指したいのか
どの程度の成果を期待するのか

を具体的に言語化しておくことが重要です。

また、目標達成度を測る指標として、KPI (Key Performance Indicator) を設定することも重要です。KPIを設定することで、ツール導入の効果を客観的に評価することができます。

設定するKPIは、ツール導入の目的や目標によって異なりますが、例えば、

Webサイト分析ツール導入の場合：Webサイトへのアクセス数、ページビュー数、直帰率、コンバージョン率など
SEO対策ツール導入の場合：検索順位、オーガニック検索流入数、コンバージョン数など
広告運用ツール導入の場合：クリック率、コンバージョン率、CPA (顧客獲得単価) など
SNSマーケティングツール導入の場合：フォロワー数、エンゲージメント率、リーチ数など

などが考えられます。

4-2. 社内での情報共有と連携体制を構築する

マーケティングツールは、導入すれば自動的に成果が出るというわけではありません。

ツールを効果的に運用し、最大限の効果を引き出すためには、社内での情報共有と連携体制を構築することが重要です。

特に、マーケティング部門だけでなく、営業部門や経営層など、関係者全員がツールの導入目的や使い方を理解し、情報共有をスムーズに行える体制を構築することが重要です。

具体的には、

ツール導入説明会の実施:
- 関係者全員に集まってもらい、ツール導入の目的や期待される効果、ツールの基本的な使い方などを説明する。
- 質疑応答の時間を設け、疑問点を解消する。
マニュアルの作成・共有:
- ツールの操作方法や活用方法をまとめたマニュアルを作成し、関係者間で共有する。
- 分かりやすく、実践的な内容にする。
定期的なミーティング:
- ツールの運用状況や効果測定の結果、課題や改善点などを共有する場を設ける。
- 関係部署間での情報共有を促進し、連携を強化する。
チャットツールやグループウェア:
- 日常的なコミュニケーションツールとして、チャットツールやグループウェアを導入する。
- 質問や相談を気軽にできる環境を作る。
- 情報共有をスムーズに行う。

4-3. ツールは導入して終わりではない！PDCAサイクルを回す

マーケティングツール導入を成功させるためには、ツール導入後もPDCAサイクルを回し、継続的に改善を続けていくことが重要です。

PDCAサイクルとは、

Plan (計画)：ツール導入によって、どのような効果を狙うのか、具体的な計画を立てる
- 目標設定:
  - ツール導入によって、何を達成したいのかを明確にする。
  - 例えば、「Webサイトへのアクセス数を3ヶ月で2倍にする」「資料請求数を1ヶ月で100件に増やす」など、具体的な数値目標を設定する。
- 計画立案:
  - 目標を達成するために、どのような施策を実施するのかを具体的に計画する。
  - 例えば、「SEO対策ツールを導入し、キーワード調査やWebサイトの改善を行う」「MAツールを導入し、リードナーチャリングを自動化する」など。
- スケジュール策定:
  - いつ、誰が、何をするのかを明確にしたスケジュールを作成する。
  - 進捗状況を管理し、計画通りに実行できるようにする。
Do (実行)：計画に基づいて、ツールを導入し、運用を開始する
- ツール導入:
  - 選定したツールを導入し、設定を行う。
  - 必要に応じて、関係者への操作説明などを行う。
- 運用開始:
  - 計画に基づいて、ツールを活用したマーケティング施策を実行する。
  - 定期的に運用状況を確認し、問題点があれば改善する。
Check (評価)：アクセス状況や効果測定の結果などを分析し、目標に対する達成度を評価する
- データ収集:
  - ツールや関連するシステムから、必要なデータを収集する。
  - 例えば、Webサイトへのアクセス数、資料請求数、メール開封率、コンバージョン率など。
- 効果測定:
  - 収集したデータに基づいて、KPIの達成度を測定する。
  - 目標に対する進捗状況を把握する。
- 分析:
  - 効果測定の結果を分析し、成功要因や課題を明確にする。
  - なぜ目標を達成できたのか、なぜ目標を達成できなかったのかを分析する。
Action (改善)：評価結果に基づいて、改善策を検討し、実行する
- 改善策の検討:
  - 分析結果に基づいて、改善策を検討する。
  - 例えば、「Webサイトの構成を見直し、回遊率を向上させる」「メルマガの内容を改善し、開封率やクリック率を高める」など。
- 改善策の実施:
  - 検討した改善策を実行する。
  - 実施状況を記録し、効果を測定できるようにしておく。
- 効果検証:
  - 改善策実施後、再度効果を測定し、効果があったかどうかを検証する。
  - 効果が十分でなければ、再度PDCAサイクルを回し、改善を続ける。

マーケティングツールは、導入したら終わりではなく、運用しながら改善を繰り返していくことで、より効果を発揮するものといえます。

アクセス状況や効果測定の結果を分析し、改善策を検討、実行、評価するというPDCAサイクルを回し続けることで、マーケティング活動を継続的に改善していくことができます。

まとめ：マーケティングツールを効果的に活用し、ビジネスを成長させよう！

この記事では、マーケティングツール選定の基礎から、目的別おすすめツール、導入成功事例、そして導入を成功させるためのポイントまで解説してきました。

最後に、この記事で紹介した重要なポイントをもう一度振り返ってみましょう。

マーケティングツールは、Webサイト分析、SEO対策、広告運用、SNSマーケティング、メールマーケティング、CRM、MAなど、様々な種類が存在する。
- それぞれのツールは、異なる目的や機能を持っているため、自社のマーケティング課題や目標を明確にした上で、最適なツールを選択することが重要です。
ツール選定は、現状分析と課題の明確化、必要な機能の洗い出し、予算設定、ツール比較というステップを踏んで行う。
- 費用対効果を意識し、本当に必要なツールを、適切な予算で導入することが重要です。
ツール導入は目的を明確にした上で行い、導入後もPDCAサイクルを回して改善を続けることが重要。
- ツールは導入すれば終わりではなく、使いこなしてこそ効果を発揮します。継続的な改善を積み重ねることで、マーケティング活動を成功に導きましょう。

マーケティングツールは、適切に活用すれば、業務効率化、顧客理解の深化、マーケティングROIの向上など、様々なメリットをもたらします。ぜひこの記事を参考に、自社に最適なツールを見つけ、マーケティング活動を成功させましょう！

よかったらシェアしてね！

URLをコピーしました！

URLをコピーしました！

成果に繋がるマーケティングツール選定ガイド：目的別おすすめツール＆導入事例を紹介